古屋俊彦 連鎖構造の決定をめぐるギャンブルのルール
Furuya Toshihiko - The rule of gambling about decision of chain-structure
宮城県美術館公開講座
The Miyagi Musium of Art - Seminar
1998年7月11日(土)〜8月23日(日)
1998/7/11-8/23
宮城県美術館
Miyagi Musium of Art
〒980-0861 宮城県仙台市青葉区川内元支倉34-1
34-1 Kawauchi Moto Hasekura, Aoba-ku, Sendai-shi, Miyagi-ken, 980-0861 JAPAN
電話 022-221-2111
Tel.022-221-2111

1次元の連鎖構造は、あらゆる組織体を成り立たせる基本構造ですが、連鎖の決定にまつわる欲求は、意味や機能へ向かう力よりも遙かに強く、かつてあったこともない偶然性へと向かっています。我々にとってのあらゆる可能性を含む偶然性、すなわち意志の非決定を作り出す決定の規則が、矛盾も例外もなく完全なものになったとき、我々は、もはや規則を意識することはありません。我々は、このような偶然性の虚構或いは幻影の中に埋没し、その初めから欠如でしかない自らの意志を、与えられた決定の痕跡に見いだすのです。しかし、完全な規則そのものは、外から与えられることはありません。我々に与えられるのは、決定の痕跡を、少なくとも現時点まで無条件に死守する役割だけなのです。我々は、偶然性の虚構或いは幻影や、欠如でしかない自らの意志などと供に、わずかに与えられたその不完全な役割をも消していくことにより、連鎖構造の高次元の決定を完成させていくのです。

(1) 実演講演(コンピューターインスタレーションの展示と実演などによる講演)

 1「作品の存在を決定する連鎖構造について」
 (過去の作品の資料、コンピューターシミュレーションや実演などによって、連鎖構造とはなにかを考察する)
 1998/7/11 p.m.1:00-4:00
 場所:宮城県美術館講堂 入場:無料

 2「偶然性を生産する論理と、意志及び人称性を再構築する痕跡について」
 (「人称性サーキット2」を構成するコンピュータープログラムの実演などによって、偶然性とはなにかを考察する)
 1998/7/12 p.m.1:00-4:00
 場所:宮城県美術館講堂 入場:無料

(2) 公開制作とワークショップ

 「人称性サーキット2」
 (規則に従って動かされる石板の連鎖、コンピューターシミュレーション、図面、模型等によって構成される)
 1998/7/14-7/19 a.m.10:00-p.m.3:00
 場所:宮城県美術館中庭、創作室、創作室ロビーなど

(3) 展覧会

 「人称性サーキット2」その他 (平面作品、立体作品、コンピュータープログラム)
 1998/7/11-8/23 a.m.9:30-p.m.5:00
 場所:宮城県美術館中庭、創作室ロビーなど